昔,中国の山奥に悪龍が住みつき,時折現れては村人に害を為した。一人の青年が,「誰かがこの龍を退治しなければならない」と考え,その龍を屠る技を身につけるべく一生をかけて「屠龍の技」を磨いた。龍は二度とその村に姿を現さないまま青年は一生を全うした。村人の中には無駄なことをしたと笑う者もいた。非ず,悪龍は屠龍の技を磨いていた者が住む村を恐れて避けていたのである。
龍の出現の有無に拘わらず,屠龍の技を磨く。但し現れたら一撃のもとにこれを屠る。我々の目指すところである。
災害に備えて常に訓練を重ねる。「何もないこと」と,「何もないようにしたこと」とは天と地ほどの差がある。これが,私たち消防及び6本部機動部隊の心得である。
これはある方から紹介された、東京消防庁第6消防方面本部消防救助機動部隊(ハイパーレスキュー)部隊心得です。
屠龍技(とりゅうのぎ、とりょうのぎ)とは中国の諸子百家、荘子のことわざで、本来の意味は無駄な努力をあらわす言葉らしいですが、ハイパーレスキューではこれをポジティブな意味にとって、部隊の心得としています。
消防のみならず武術にも通ずる言葉として非常に感銘を受けました。
「龍の出現の有無に拘わらず,屠龍の技を磨く。但し現れたら一撃のもとにこれを屠る。我々の目指すところである。」
空手家もこうありたいものです。
posted by ファイヤーマン at 22:25|
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