今年も錬心舘安芸地区空手道選手権大会が開催された。今回で24回を数える。例年4月に開催されるが、今年は国際大会がある影響で6月開催となった。
いつもであれば、この大会は全国大会の予選大会を兼ねるが、今年はすでに国際大会派遣選手が決定されている状態。このことが選手のモチベーションに影響を与えるのか?また昨年秋の錬成大会では、わが宮島口支部が少年部の学年別種目である幼年の部から中学生の部までを制する活躍を見せたが、その勢いは続くのか?見所が尽きない大会である。
大会の模様を廿日市支部、宮島口支部の活躍を中心にレポートする。
初心者の部
小学3年生までの白帯が対象のクラス。かつては多くのエントリーがあったが、近年は各支部も入門者が少なく、今回は14名のエントリー。地元からは廿日市支部の4名が挑戦した。
このクラスは1回戦から決勝まで四股突き10本、前蹴り10本で争われる。入門当初に習う基本技の錬度が問われる。
そんな中、入賞圏内の準決勝には廿日市支部の2名が進出。年長の下前晧史郎は午前中の幼年の部でも準決勝に進んだが、エントリー人数の関係で幼年の部は二位までの表彰のため入賞ならず。準決勝、3位決定戦ともに惜しくも敗れたが、初の入賞を果たした。
彼の祖父は今年50周年を迎える広島修道大学(当時は広島商科大学)拳法部草創期を支えたOB、私の大先輩である。一家で道場に通っているので、自宅練習も欠かさないそう。これからも飛躍が期待できる逸材である。
もう一人勝ち残ったのは1年生の三宝蓮、昨年秋ごろに姉の心愛とともに入門。昨年冬の昇級審査を受けることができず、かなりはぶてていたが今回はその悔しさを見事に晴らしてみせた。
準決勝も勝利し決勝に進出、決勝では広島北道場の楠山君と対戦。前半の四股突きでリードを奪うと、後半の前蹴りはやや劣勢に見えたが前半のリードを守りきり、僅差ながら勝利、嬉しい優勝に応援席も大いに沸いていた。
入門当初はなかなか練習に身が入らなかったが、姉の心愛に引っ張られ少しづつ集中力も増してきていた。今回の結果を励みにさらなる成長に期待したい!
拳手法の部
青帯までの小学生が対象のクラス。高学年の白帯は初心者の部にエントリーできないため、このクラスにエントリーすることになる。
地元からは5名の青帯のがエントリー、その中から宮島口支部の熊谷優香があれよあれよと勝ち進み決勝まで勝ち進んだ。
拳歴はこのクラスにしては長い方だと思うが、優しい性格で普段の練習では闘争心を感じることは少なく、大会前の練習試合でも苦杯をなめることも多かったが、ダークホース的戦いぶりで周囲を驚かせた。
決勝では安田理沙子(A-city)の完成度の高い拳手法に屈したが悔いなき健闘。試合前に先輩のアドバイスを素直に聞いて練習していたのが好成績につながったか?まだ2年生、これでやる気スイッチが入り、闘争心に火がつけばこれからの上達に期待できる!